2022〜2023年 クールジャパン官民連携プラットフォーム SNS分析調査
CJPFクールジャパン官民連携プラットフォームでは、「日本の魅力」が世界でどのように見えているのかを捉えることを目的に新たなプロジェクトを立ち上げました。その一環として、世界における日本のポジションやブランドイメージを正確に把握するため、英語圏の国々を対象にソーシャルリスニング(※1)調査・分析を行いました。世界の人々は、どのような言葉で、日本の何を話題にしているのか。日本の何に興味が集まっていて、「バズ」を産んでいるのか。そんな、世界から見た「クールジャパン」について、調査データをもとに、インフォグラフィックス(※1)でお伝えしていきます。
※1 ソーシャルリスニング:SNSやブログ、フォーラム、ニュースサイトなどのソーシャルメディア上に投稿されるデータを収集・分析し、市場調査、ブランド評価、効果測定、トレンド予測など様々な施策へ利活用する手法。
※2インフォグラフィックス:情報やデータを視覚的に、シンプルでわかりやすく伝えるためのビジュアライズ手法
COOLだけじゃない。
世界各国で使われる
「日本の魅力」を表現する
キーワード
まずは調査の前提となる「すごい!」「かっこいい!」「素敵!」という、日本の魅力を語る際に使われる言葉がどんなものなのかを調べてみました。特に英語圏の国々では、ある一定の法則性があるようです。「クールジャパン」と呼ばれる通り、「Cool」という言葉も頻繁に使われるのですが、日本の魅力を褒め称える際、SNS等でよく使われるのは「Amazing」と「Cool」でした。イギリスで「Cool」に比べて「Amazing」の投稿が多い結果となっており、国により違いが見られます。しかし、日本では「Cool」の方が馴染みがあるかもしれません。その次に使われるのが「incredible」、次いで「Wonderful」「Exiting」と続きます。もし、自分の地域や事業について検索エンジンやSNSで調べてみるときは「Amazing」や「Cool」とかけわせて検索してみると、面白い結果が見えてくるかもしれません。
知ってる?知らない?日本について話題になっているカテゴリTOP10
次に、英語圏の国々で、日本の何が話題になっているのか。SNS等の投稿を集め、分析を行いましたので、話題量の多かったカテゴリの言葉をご紹介します。英語圏の国々で、日本について「Amazing」「Cool」と最も話題になっていたのは、実は「音楽」でした(39,917件)。近年、日本の「シティポップ」と呼ばれるジャンルの音楽が世界で人気になるなど注目を集めているのが、その要因かもしれません。次いで第2位は「文化」です(34,715件)。「Culture」という言葉ですので、そこにアニメやゲームも含まれますが「日本の文化」を「いいね!」という投稿が数多く見られました。第3位は「スポーツ」です。特に話題になっていたのが、日本のサッカー選手がロッカールームを綺麗に片付けて帰ったことを褒め讃える投稿。形ある物だけでなく、日本人の姿勢や立ち居振る舞いも「Amazing」「Cool」と話題になる点が興味深いポイントです。4位以下は、インフォグラフィックと話題になった投稿にまとめがありますので、是非そちらもご覧ください。
世界各国の話題にについてソーシャルリスニングで調査をもとにカテゴリ別にランキング。各国の「お国柄」の違いが出ています。
●アメリカ:サブカルチャーの発信地とも言われるアメリカ。なんと、話題が多かったカテゴリが「音楽」「文化」「アート」と、全てカルチャーに含まれるカテゴリとなっていました。特に日本のカルチャーに関心を寄せている人が多いことが伺えます。
●イギリス:サッカー発祥の地と言われるイギリスでは、やはり「サッカー」が最も話題になっています。そして第2位には「スポーツ」が続きます。ブリットポップという音楽のカテゴリもあるため、「音楽」も3番目に話題量が多いという結果になりました。
●オーストラリア:オーストラリアはイギリスと似た傾向にあり話題量の多さは「サッカー」「スポーツ」の順番に。続く3番目に話題量が多かったのは「観光・旅行」。海外の旅行雑誌でも「行きたい国ラインキング1位」にランクイン(※)。旅先としての人気が伺えます。
※米国旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』2023年10月3日発表
●シンガポール:他の国々とは違い「観光・旅行」「食事・料理」「レストラン」と旅行一色。旅先としての人気もさることながら、日本の「食」の話題が多いことが特徴。現地では空前の和食ブームに湧いており、SNS等でも日本の食の話題が増加しているようです。
話題になった「日本の魅力」世界でバズを生むクールジャパンとは?
話題量のランキング1位〜10位までのカテゴリで「バズ」が起きている投稿についてまとめました。「クールジャパン」を代表するアニメだけでなく、音楽や観光地としての人気、ウクライナでの日本人活動まで、投稿は多岐にわたります。中には15万を超えるコメントを集めた投稿もありました。こうした投稿は、SNSのハッシュタグの検索などからも閲覧が可能です。日本のブランドの「現在地」を知るという意味でも、非常に興味深い投稿に出会える可能性もありますので、ぜひ、一度SNSを覗いてみてはいかがでしょうか。
※上記のアイコンはイメージです。また、記載の投稿は内容を要約したものです
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