事業のストーリーを磨き上げるワークショップの第二回 。内閣府クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF)と慶應SDM(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科)は、愛知「発酵食文化」振興協議会の協力のもと、「地域内連携で、愛知の発酵ツーリズムを考えるワークショップ」を開催しました。「事業のストーリーを磨き上げるフレームワーク」を活用しつつ、事業のストーリーを地域のストーリーに接続し、導き出された地域のストーリーや魅力を活かしたツーリズム案を考える。更に実践的な内容にアップデートされたワークショップを通じて、参加者には多くの気付きを得ていただきました。
愛知県におけるツーリズム造成の考え方
参加者は、愛知「発酵食文化」振興協議会のご協力のもと、愛知県・岐阜県の事業者、行政、観光協会等からお集まりいただきました。2024年5月に設立された愛知「発酵食文化」振興協議会は、愛知の「発酵食文化」の振興・国内外への魅力発信により、世界から多くの人を呼び込むことを目指しています。
今回は特別講師として、大ナゴヤツアーズ代表 加藤幹泰さんをお招きしました。加藤さんは、名古屋・東海エリアにおける体験ツアー造成・高付加価値化・情報発信等を専門分野とされています。加藤さんからは、実際の地域・事業者連携の事例を交えた「外国人に面白いと評価してもらえるツーリズム造成のポイント」等の解説を通じ、ワークショップの重要な要素である「ツーリズム造成の考え方」を参加者へインプットしていただきました。
地域内連携で愛知の発酵ツーリズムを考えるワークショップ
「事業のストーリーを磨き上げるフレームワーク」は、CJPFが令和3年からこれまでに取材をしたクールジャパンモデル二十数事例を基に、日本の製品・サービスの魅力を効果的に伝える良いストーリーの構造を抽出したものです。基本的な考え方は、製品・サービスそのものの良さだけではなく、事業者のこだわりや思い、地域との関わりを重層的に伝えることが重要であるということです。
地域の歴史・風土・文化などに根付いた魅力のある事業が存在し、それぞれにストーリーが存在する。さらにそれらを束ねた結果、地域のストーリーが浮かび上がり、それが特別な体験の提供に繋がる。この「地域のストーリーへの接続」が今回のワークショップの肝となっています。
ワークショップは以下の内容で構成され、5つのグループに分かれて実施しました。
①【個人ワーク】各参加者個人の“事業のストーリーを考える”
②【グループワーク】そこから感じられる“地域のストーリー”を考える
③【グループワーク】それを伝える「発酵ツーリズムのアイデア」を考える
④【全体】グループワークで得られたアイデアを共有する。
様々なバックグラウンドを持つ参加者が地域という共通要素でつながることで、活気あふれるディスカッションが繰り広げられ、「弁才船とレトロと未来の自動車でめぐる発酵ツアー」、「山車まつり×発酵食のツアー」など、ユニークなツーリズム案がたくさん共有されました。また、このワークショップで生まれたツーリズム案を実際のツアープログラムに組込む事例も生まれています。
発酵ツーリズムを世界に届ける機運が醸成されたところで、第二回CJPFワークショップは大盛況のうちに終了いたしました。
第一回ワークショップのリンクはこちら↓↓
https://cjpf.jp/live/ri01/