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  • 精進料理から紡ぐ未来への教え

    4 精進料理から紡ぐ未来への教え

    今出川 行戒氏

    「山の坊さん 何食て暮らす ゆばの付け焼き 定心房(坊)」。 これは里坊がある比叡山麓の坂本に伝わるわらべ歌です。 比叡山を開かれた伝教大師最澄上人は、中国からお茶と湯葉を伝えられました。ゆばの付け焼きとは、湯葉の蒲焼。そして定心房とはたくあん(お漬物)のことで、こちらは平安時代の第十八代天台座主、元三大師良源が考案されたそうです。このわらべ歌からもわかるように、修行の山であった比叡山では肉や魚を使わない精進料理が基本でした。 肉や魚介、卵などの動物性タンパク質、植物性でもネギ、タマネギ、ニラなどの『五葷(ごくん)』と呼ばれるにおいが強い野菜は使いません。また出汁も同様で昆布や干しシイタケなどから採ります。 「酸味」「苦味」「甘味」「辛味」「塩味」の五味のバランスを大切にしており、素材本来の味を楽しみます。 そして、食事をする際にも食前後に「斎食儀」という言葉を必ず唱える作法が今も続けられ […]

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