
クールジャパン コラム記事
COLUMN
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13 里の食文化から考えるサーキュラーエコノミーへのヒント
名古屋にてCOP10が2010年に開催され、10年以上の月日が経っているが、その際SATOYAMAという概念が世界に紹介され、少しずつ世界に浸透してきたように感じられる。また気候変動の影響が世界各地で顕在化し、covid-19の台頭が人間社会に新たな方向性に向き合うことの必然性を突きつけているように感じている。 サーキュラーエコノミーには世界中にて多くの定義が存在するようだが、重要な概念として、使い捨て(直線型経済)、リユースにも留まらず、使用したモノやその中間過程で廃棄される材料が新たに形を変えてでも再生産され価値として販売されていく流れが構築されている状況を目指すことのようだ。 日本国内の地方部の多くには、永らく脈々と受け継がれてきた里山の叡智において、こういった視点がその地の人の営みの構成要素として、今なお多く存在する。 世界的にも認知が広がった日本酒・寿司の原料となる米に関しても、 […]
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11 「VISON」に見る、テロワール×SBNRによる観光立国の方向性
ワインの世界でよく耳にするテロワール(terroir)は、フランス語で大地を意味する「TERRE(テール)」が語源で、食品等の生育地の地理、地勢、気候による特徴=土地に根ざすものという意味である。 米国と日本における最大級のデジタルメディアであるバズフィード上では、様々な分野の記事を掲載しているが、コロナ禍で自由に帰省や旅行ができない中、「地域に根ざす食」関連のニュースへの関心が高まっており、21年度は、『#地元のおいしいやつ』 をつけた各地のグルメ記事を計34本配信、SNSで2万5千以上の拡散、125万以上のPVを獲得した。これら現在の読者の関心をポストコロナの観光に如何に活かすか、を考えてみたい。 2021年7月に三重県に誕生した日本最大級の商業リゾート「VISON」のコンセプトは『地域とともに』。地元熊野灘でとれた魚介類や採れたての野菜が並ぶマルシェやレストラン、ホテルを中心に「癒・ […]