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東北
22 『ホタテの概念が変わった』三陸・岩手から、世界に向けたブランド戦略。
岩手県の南東部、海の幸が豊かな三陸海岸の中心に位置する釜石市は、近代製鉄業発祥の地としてよく知られています。また、1979年から1985年まで日本ラグビーフットボール選手権7連覇を達成した新日鐵釜石ラグビー部の存在により、ラグビーの街としても全国的な知名度を誇っています。 そんな「魚」と「鉄」と「ラグビー」の街である釜石市に根差し、市場で最高値と言われる『泳ぐホタテ』を送り出しているのが、1989年に創業したヤマキイチ商店。創業者の想いを受け継ぎ、『泳ぐホタテ』を三陸の新たなブランドへと成長させてきた専務取締役の君ヶ洞剛一さんが目指すのは、「三陸岩手のホタテの価値を世界へ伝える」ことです。
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南関東
21 秩父で生まれた世界最高峰のウイスキーは、なぜこれほどまでに愛されるのか。
ヨーロッパの北西部に位置するスコットランドやアイルランドが起源とも言われるウイスキー。中でも世界五大ウイスキーに数えられるのが、スコットランド産の「スコッチウイスキー」、アイルランド産の「アイリッシュウイスキー」、アメリカ産の「アメリカンウイスキー」、カナダ産の「カナディアンウイスキー」、そして近年その評価を高め注目を集める、日本産の「ジャパニーズウイスキー」です。 日本では、ウイスキーには飲みやすさが求められていた時代が長く、本格的なウイスキーはしばらく低迷期が続いていましたが、2010年前後から消費量が増加し始め、近年では「ジャパニーズウイスキー」として国内外で大人気に。秩父で生まれた『イチローズモルト』は、その先駆者であり、世界最高峰のジャパニーズウイスキーとして数々の栄誉ある賞を受賞しています。
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北海道
20 「命をいただく」ことに感謝し、
十勝発の食肉文化を生みだす。ジビエとは、狩猟した野生鳥獣の食肉のこと。ヨーロッパでは貴族の伝統料理として発展してきました。現在日本国内のレストランで提供されるジビエは、ヨーロッパからの輸入が主で、国内での安定供給は、人材不足や解体・加工、衛生管理技術の確立などの点で実現が難しいとされていました。その課題に新たな発想で挑んだのが、食肉業界の革命児と称される「ELEZO(エレゾ)社」です。 エレゾ社は北海道・十勝地方の東南端に位置する豊頃町を拠点とし、自社で「生産・狩猟部門」、「枝肉熟成流通部門」、「シャルキュトリ(食肉加工品)製造部門」、「レストラン部門」を持ち、ジビエを主軸とした食肉の自社一貫型生産体制を確立。「食材の生い立ちや背景が見える料理」を提供し続けています。東京虎ノ門のレストランや、2022年に完成したオーベルジュには、広告・宣伝を一切していないにもかかわらず、海外からも多くの人が訪れ、高い評価を得ています。
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05 BCWPから始まる未来への提言。 日本への期待と食を通じた世界との共創の在り方。
スペイン王国バスク政府とバスク・カリナリー・センター(BCC)により2016年に創設された「バスク・カリナリー・ワールド・プライズ(BCWP)」は、ガストロノミー界のノーベル賞とも呼ばれています。全世界のシェフを対象として教育、健康、研究、持続可能性、社会的起業家精神、慈善活動、地域文化の保存など広範な領域において、ガストロノミーにより社会に変革をもたらすことを証明する業績をあげた人物に贈られます。2023年度・第13回目のBCWP・国際理事会は日本で開催されました。世界各国から訪れる料理人の活動の先にある世界観と目的を探求し、日本の伝統、知識、ビジョンへの期待感、そして食文化を通じた世界との共創の在り方について、考えていきます。
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04 “日本らしさ”の再発見
日本の魅力を海外に発信するクールジャパンの取組を募集する「CJPF AWARD 2023」。ムービー部門では全289件、プロジェクト部門では全124件の応募作品の中から、受賞作が決定されました。2023年3月9日(木)に開催された第4回CJPF LIVEでは、ムービー部門・プロジェクト部門、それぞれの審査員が集まり、『どのような視点で審査・評価を行ったのか』『今後のCJPF AWARDへの期待や、より強化していきたいポイント』などを中心に議論を展開。多彩な分野で「日本らしさ」が世界に受け入れられていることを強く実感するとともに、クールジャパンの未来に向けた期待と展望が確かなカタチとなって見えてきました。
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03 栃木から考える、日本らしいラグジュアリー 地域から生まれるラグジュアリー。
2022年12月10日に行われた第3回CJPF LIVEの開催地は栃木。栃木県は、世界遺産である日光の社寺に代表される1200年以上前から受け継がれてきた歴史や、ラムサール条約登録湿地「奥日光の湿原」、日本三名瀑「華厳滝」などの豊かな自然を持ち、明治時代から国際観光地として多くの観光客を迎えてきました。また尚仁沢(塩谷町)など水が豊富で、日本酒づくりも盛ん。豊かな自然に育まれた高品質の野菜、年間を通じて楽しめる名産品のいちごなど多くの農作物を首都圏へ、全国へ提供しています。東武鉄道、JR等で首都圏から約2時間とアクセスも良く、日本の鉄道を通じた近距離ラグジュアリー・ガストロノミーツーリズムの期待も高まる栃木。地域の魅力づくりに取り組む担い手と、国内・海外の有識者と共に「その土地らしいラグジュアリーツーリズム」のあり方を考えました。
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02 進む地域の食・食文化。 広島から考える新たな 食の魅力の創造と発信。
2022年11月10日に行われた第2回CJPF LIVEの開催地は、広島。2023年に主要7カ国首脳会議(G7サミット)が行われることもあり国内外から注目が高まっています。広島は北の中国山地から南の瀬戸内海まで階段状の地形を持ち、全体的には温暖な気候ながら北部は多雪地域もあるなど日本の縮図ともいえる地域。お好み焼、牡蠣、もみじ饅頭などのソウルフードの印象が先行していますが、豊かな自然から生み出される多彩な食材と食文化を有する地域です。今回は“次世代の地域の担い手”と海外目線の有識者を交え、「広島の食の魅力・未来」について語り合いました。
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19 ソーシャルリスニングで読み解く新時代の価値シフト
「評価資本主義(エバリュエーション・キャピタリズム)」という考え方がある。世界の人口居住地域の常時接続率は90%を超え、人々はSNSをはじめオンラインメディアで繋がりあいデジタル・コネクトされた現代、「シェア」、「いいね」、「コメント」などの行為を通じて、「評価」をキャピタルとした社会が広がってきている。人々はこれまで貨幣資本、労働資本、社会資本、産業資本など様々なキャピタルをモノサシとしながら経済活動や生活文化、社会活動を営んできたが、現代社会においては、世界の人々が何を評価し、何に関心があり、どんな価値軸のシフトをしてきたのかという「評価資本」のポートフォリオを可視化し、分析することは社会の現状認識や未来予測として有効性がある。特にこのCOVIDシンドロームの時代に人々の価値観は著しく変化し、社会システムや経済状況、政策なども新しい枠組み化が進展してきた中、「鳥の目(俯瞰思考で生態系を […]
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18 近江日野商人と江戸時代のグローカル経済
世界中のほとんどの文化圏で、春と秋には作物の植え付けや収穫を祝い、いただいたものに感謝するために、何らかのお祝いが行われています。もちろん、日本も同じです。日本の春と秋に行われる伝統的な大きなお祭りのほとんどは、もともと私たちが生きていくために必要な「ローカル」のものを与えてくれる神々に感謝するためのものでした。私の住む滋賀県日野町でも、850年以上の歴史を持つ5月の大祭は、農作物や生活に必要な水や、燃料や家、道具を作るための材木を与えてくれる地元の山の神に感謝する行事です。 しかし、現在では、ほとんどの人が祭りの理由を忘れてしまっています。山に神様がいることは知っていても、その山から材料をとってきて家を建てたり、道具を作ったりすることは、今ではほとんどないでしょう。日野の水も地元の山の沢からではなく、20キロ以上離れた琵琶湖の中央浄水場から汲み上げます。食べ物もそうです。 近江日野牛を飼 […]
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17 グローバルで急進する「食のグリーンシフト」vol 01 序章
「海外にヒントあり。海外に市場あり」をモットーに海外70ヵ国100都市に長期在住する日本人女性で、かつ現地でジャーナリストやリサーチャーとして活躍する600人以上のグローバルネットワーク体制「ライフスタイル・リサーチャー®」をベースに活動をしています。なぜ日本人なのか?なぜ女性に特化しているのか?そのあたりは追々ご説明していく機会があればと思います。このような独自の体制で海外事業を20年近く進めていますが、徹底してこだわっているのは「ローカルの生活者視点」や「ローカルの生活環境や現地事情」を最優先にしていることです。今回が初めてとなる本コラムでは「食のグリーンシフト」というテーマを軸に、海外各国のローカル生活者のリアルな声や小さなキザシの動きに耳を傾け、社会や価値観の変化の潮目を読むことで見えてきた海外各国の動向をご紹介していこうと思います。そして、こうした世界的な「食のグリーンシフト」と […]
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